タイパやコスパも大事ですし、効率を追求することはぼくも好きなのでいつも最適解を考えています。しかし不思議なことに、本当に大切なことほどタイパやコスパを追求することができないんですよね。
本当に大切なことはすごく手間ひまが必要ですし時間がかかります。少しづつ、ゆっくりでしか形になりません。
究極に効率の悪いアクション
先日、高3の息子が妻の手作り弁当を忘れて登校してしまいました。
学校近くのコンビニで何か買うだろうと妻は呆れ気味。学校まで届けるとなると渋滞している時間帯なので車で往復1時間ほどかかります。
妻は怒りを含んだ呆れた様子なので届けてやるつもりはさらさら無さそう。ぼくも予定していることが色々とありますし誰しもそうだと思いますが朝はとにかく忙しい。
でもぼくはすべての予定を変更してでもこの弁当を届けようと思いました。
毎週飛行機や新幹線に乗ってバタバタと走り回っているぼくがここで1時間という時間を使うことはコスパで考えると究極に効率の悪いアクションです。
でもこれはコスパではなく愛です。愛を伝えるための行動です。
妻が息子のために早起きしてつくった愛のこもった弁当。その様子をぼくはいつも微笑ましく見守っています。
今回この効率の悪い行動をとることでしか伝わらない愛が確かにあるはずです。
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その瞬間でしか伝わらないものがある
本当の愛ってこういうシーンで初めて伝わったり、普段は届かない深い部分に届いたりするものです。
こういう気持ちが今すぐ息子に伝わらなくても構わないと考えています。息子もいつか自分の家族をもち、毎日仕事で忙しくしているときにふと思い出してくれたらいいなと思います。パパはあの時、よくあんな効率の悪いことをしてくれたな。今の自分はそれができているのか、と。
コスパのいい愛なんてないでしょうし、タイパのいい信頼関係なんてものもありえない。儲けるのが下手くそでもぼくはやさしくありたいですし、息子にもそういう人間になってほしいと願っています。
1回や2回で簡単には伝わらないですし手間もかかりますが、本当に大切なことや本当に伝えたいことはすべて効率が悪くできているのだと思います。