コミュニケーションで大切なことは一人ひとりに合わせること。そんなことは当たり前なのですがしかし、これが意外に難しいんですよね。ぼくも過去には大きな勘違いをしていました。
『自分が嬉しいことは相手も絶対に嬉しいはず』という勘違いです。
一人ひとり性格も違えば志向も違う。自分が嬉しいからといって相手も必ず嬉しいかというとそんなわけはありません。
例えばモチベーション。
まだ誰もやったことがないことやみんながチャレンジしてるけどうまくいかないという仕事に、ぼくのモチベーションは上がります。
逆にこういうシーンはモチベーションが下がります。周りのみんなと足並みを揃えて、安全な環境で決まった作業をする。ぼくはそういうのがとても苦手であり、安全安心と言われるとモチベーションが下がります。ちなみにぼくと真逆な性格の妻はぼくの行動は予測不能であり、常に理解に苦しむそうです。
「自分も嬉しいから相手も嬉しい」という大きな勘違い。
世の中には案外そういうことがたくさん起きているなと感じています。
下記の図はぼくのオリジナルですが、このような分類ができるかと思います。
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Aは積極的にみんなを巻き込むリーダータイプ。
Bはひとりでガンガン攻める営業タイプ。
Cはひとりで没頭したい研究者タイプ。
Dはみんなと足並みを揃えられる優等生タイプ。
もちろんそれぞれ喜びを感じる瞬間や苦痛に感じるシーンが違います。
こうやって図で客観視するとわかっているつもりになるのですが、いざ対面してみると「なんでこの人は理解してくれないんだろう」と自分目線で相手を見てしまいます。
AとCは真逆のタイプです。
BとDも真逆です。
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Aは臨機応変な対応が得意で、自分の影響力を評価されることが喜びです。
Bは新しいことを自分で創っていくことが喜びです。
Cは自分の納得できる環境で仕事に没頭できることが喜びです。
Dは日常に『ありがとう』が生まれるような安心環境でいられることが喜びです。
Aが喜びを感じるものにCは苦痛を感じたりします。
例えば、みんなを盛り上げるために今夜急遽、Aが飲み会を企画します。Aはワクワクしています。でもCはそんな急な飲み会は苦痛でしかありません。
Bは少々ルールを破ってでも創造的なことが大切だと考えていますがDは違います。Dはみんなが安心して働ける環境はルールがあってこそだと考えていたりします。
A・Bは自分のやっていることを賞賛してもらいたいと考えていますが、C・Dは自分のやっていることを理解してもらいたいと考えています。
B・Cは自分のやっていることを邪魔されたくないと考えていますが、A・Dはみんなで足並みを揃えていきたいと考えています。
もっともっと詳細な分析を企業研修でさせてもらっていますがざっくりとお伝えするとこのような感じです。このようにタイプによって何が喜びになるかはまったく違います。
そもそもタイプというのは大きく変化することはまずありません。教育することで価値観を変えることはできないんですよね。ということはそれぞれのタイプに合った仕事をしてもらうことが大切だということです。それこそが適材適所ですよね。
「自分が嬉しいから相手も嬉しいはず」と考えてコミュニケーションをとると大抵間違えちゃいますからご注意を。