あなたの輪郭がクッキリするとそれに共感し、深く共鳴してくれる方が増えていきます。そしていずれ熱狂的なファンが生まれることになります。
それを僕はブランド化と呼んでいます。ブランド化すると、選ばれる、別格の存在となります。
輪郭がぼんやりしているとやはり、こだわりの持たないぼんやりした人が集まってきます。こだわりのない人の判断基準は安いかどうか、お得かどうかですからあなたの熱狂的なファンにはならないですし、そもそもそういう人にファンになって欲しくはないでしょう。
それではブランド化するために輪郭をクッキリさせる方法をお伝えさせてもらいます。
結論から申し上げます。過去、現在、未来をつなげることでブランドの輪郭がクッキリします。3つのステップがありますので順番に解説させてもらいます。
①過去を整理する
過去の経験の積み重ねにより今のご自身ができています。まずは自身を形成しているルーツを整理していきます。
辛い体験や思い出したくないものもあるでしょうし、思い出すだけでワクワクした気持ちになれる、そんな思い出もあるでしょう。子供の頃からの体験があなたの今の価値観を形成しています。どういうときに喜びを感じるのか、どういうことに嫌悪感を抱くのか、何を大切にしたいと強く考えているのかなどの価値観です。
この過去の整理が実はかなり厄介なんです。その理由は自分自身の歪んだ固定観念にあります。勝手に歪んだ捉え方をしていたり、過去に他人から言われた『こうあるべき』に囚われていたりするからです。
もちろん僕も例外ではなくあらゆることに囚われていました。身近な人を何人も亡くした経験をしたので気持ちが不安定になったこともあります。たったひとりの親友が急死し、その数年後にはたったひとりの弟が事故死してしまいました。そんなことがあると、考えても仕方がないことをたくさん考えてしまいます。ほんの少しでいいから時間を戻してほしいとか、明日目が覚めたら夢だったらいいのにとか。たまに前向きな気持ちになりこの試練には意味があると考えることもあれば、何でこんな辛い思いをしなきゃいけないんだと神様に毒づいたり、神なんていないと開き直ったり。
何のために生きていくのかも深く考えました。そんなこともあり心理学についてはあらゆる角度から勉強しました。しかしそのおかげで今は地元愛媛県から依頼を受けて心理学の講師をさせてもらったりもしています。
そういう過去の積み重ねから自分の価値観が形成されています。
その体験から何が身に付いたのか、その体験にはどういう意味があったのかを整理していきます。固定観念や既成概念を取り払うトレーニングも必要となります。
もうお気づきかと思いますが過去を整理するにはかなりのパワーが必要です。そして自分ひとりでやろうとしてもなかなか難しいものでもあります。変に頑固になっていたり、解釈がズレている部分もあるでしょうから第三者に客観視してもらいながら自分の心を整理する必要があります。最近では便利になり、オンラインでコーチングを受講できたりもしますからそういうツールも活用してみてはいかがでしょうか。
②未来を描く
10年後は何歳になっていますか。10年後はどうなっていたいでしょう。10年後どんな仲間に囲まれていますか。お客様からはどのような言葉をかけられているでしょうか。どのような人をどのように幸せにしていたいですか。
これを一言にまとめたものがビジョンになります。10年後ビジョンを明確にしていってください。
そして事業が軌道に乗り始めたらぜひもうワンステップ進めてみてください。
それは100年後のビジョンを描くということです。100年後にどのような価値を残したいか。ビジョンというものは不思議なもので近い将来を描けば利己的なものになります。ゴールを1年後に設定したら恐らく「売上倍増」「手取りを2倍に」のような自分目線な利己的なビジョンになるはずです。
しかし100年後となると今生きている人たちはほぼ誰も存在していない社会です。そんな社会に何を残したいか。そうなると自分のためではない何かのためにビジョンを掲げることになります。それこそが利他のビジョンです。そんな利他ビジョンを掲げてそれを本気で実現しようと行動していたら周りは応援したくもなります。明治維新の志士たちは自分の命を自分のためではなく、未だ見ぬより良い未来のために我が命を使いました。だからこそ未だに語り継がれているのだと僕は考えています。ぜひ語り継がれるビジョンを掲げていただきたいと思います。
③今現在、何に命を使うかを明確にする
過去が整理されると自分のアイデンティティが明確になり自信が持てるようになります。その自信を持って未来を描けば人生の目的が明確になります。
その目的は今日明日には絶対に達成できないものになっているかと思います。でも世の中は諸行無常。明日生きている保証なんてどこにもありません。いきなり心臓が止まるかもしれません。僕の弟のようにいきなり事故に遭い死んでしまうかもしれません。その条件は誰しも同じです。明日はもう生きていないかもしれない。そうなると今日の命をどう使うかが大切な訳です。
未来は過去の積み重ねではありません。今日の積み重ねです。いや、『今』の積み重ねです。変えられない過去に囚われず、あれこれ考えても仕方がない遠い未来に囚われず今、何を積み重ねるかが大切ということです。この考え方は禅から学びました。まだまだではありますが定期的にいろんな場所で坐禅をし、勉強させてもらっています。
目的に向かいながら今を生きる。
「命を使う」と書いて使命。今日、今、あなたは何に命を使いますか。
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いかがでしょうか。